はじめに
個別銘柄の選択に関して、私が投資対象としている伊藤忠商事で実践例を紹介します。
有望そうなセクターを選択する
メディアの情報だと、総合商社が有望そうに思えます。
私自身、総合商社は、日本がグローバルで強みを発揮できるセクターだと考えています。
次に、数値上の裏付けを行い、投資対象の銘柄を選択します。
同業他社と比較して、パフォーマンスが優れている企業を選択する
マネックス証券の銘柄スカウターで銘柄比較を行います。
銘柄名 | 伊藤忠商事 | 三菱商事 | 三井物産 | 住友商事 | 丸紅 |
---|---|---|---|---|---|
ROE | 17.75% | 15.79% | 18.89% | 16.20% | 21.21% |
ROIC | 5.34% | 4.67% | 4.48% | 4.16% | 4.63% |
自己資本比率 | 36.8% | 36.4% | 41.4% | 37.4% | 36.2% |
ROICを参考にすると、伊藤忠商事が最もパフォーマンスが最も優れていると思います。
次に、伊藤忠商事に関して、各年度の有価証券報告書より、分析対象の数値をExcelに入力し、業績の推移を確認します。
また、計算式により各指標を求めます。
なお、有価証券報告書は、金融庁のEDINETで参照できます。
売上高が増えているか
ある程度の増減があるものの、概ね右肩上がりで増えていると思います。
営業利益率が安定または改善しているか
売上高に対する営業利益(売上総利益-販売費及び一般管理費)の比率を計算して、営業利益率を求めます。
売上高が大幅に増えた2018年度は低下しているものの、その後は改善傾向が認められます。
営業利益に対する支払利息の比率が低い水準か
営業利益に対する支払利息の比率を求めます。
2018年度を境にして、改善傾向が認められ、低い水準にあります。
キャッシュフローは良好か
営業CF(営業活動によるキャッシュフロー)、投資CF(投資活動によるキャッシュフロー)、財務CF(財務活動によるキャッシュフロー)を入力します。
営業CFから投資CFを差し引いて、フリーCF(フリーキャッシュフロー)を求めます。
営業CFより、本業でしっかりと稼いでいると認められます。
また、フリーCFに改善傾向が認められます。
数値を分析した結果
分析結果をまとめると、以下の通りです。
・売上高が増えている
・営業利益率が改善している
・営業利益に対する支払利息の比率が改善しており、低い水準にある
・キャッシュフローが良好だと思われる
上記の理由により、私は、伊藤忠商事を投資対象として有望だと判断します。
※あくまでも私の判断であり、必ずしも正しいとは限りません。
財務諸表の分析で活用している書籍
財務諸表を読むにあたり、下記の投稿にて、私が活用している書籍を紹介していますので、よろしければ参照して下さい。
個別銘柄リスクへの対応
個別銘柄リスクへの対応として、以下の手法を採用しています。
・ポートフォリオの10%以内に抑制
・単元未満株取引で少額投資
コメント