利益成長の持続性チェック 酉島製作所 2024年3月期

個別銘柄

はじめに

私の保有銘柄である酉島製作所に関して、2024年3月期の決算短信に基づいて、利益成長の持続性をチェックします。

決算短信は、酉島製作所の下記サイトで参照できます。

決算短信 | 株式会社 酉島製作所 トリシマポンプ
2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2022年度(2023年3月期):142期

売上高と営業利益

売上高と営業利益は、以下の通りです。

売上高と営業利益とも、着実に増えています。

営業利益に関して、利益率に換算すると、以下の通りです。

2024年3月期に関して、前年比でやや低下しているものの、一定の水準を維持していると思います。

セグメント別売上高

セグメント別売上高は、以下の通りです。

中東の売上高がやや減少しているものの、日本を含めて、それ以外の地域の売上高が増加しています。
グローバルな成長が期待できると判断しています。

親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、以下の通りです。

2024年3月期に関して、前年比で増加しました。
一方、2025年3月期に関して、前年比で減少する会社予想となっています。

決算説明資料によると、2025年3月期に関して、当期純利益の減少を見込む理由は、以下の通りです。
 ・ヘッジ目的の為替予約の実現損の拡大
 ・2024年3月期の有価証券売却益による反動減

決算短信によると、2024年3月期に関して、特別利益として、2,072百万円の投資有価証券売却益を計上しています。

売上総利益に対する減価償却費

売上総利益に対する減価償却費は、以下の通りです。

一定の範囲内に抑制できていると思います。

営業利益に対する支払利息

営業利益に対する支払利息は、以下の通りです。

低い水準に抑制できていると思います。

キャッシュフロー

キャッシュフローは、以下の通りです。

営業活動によるキャッシュフローに照らして、キャッシュをしっかりと稼げていると思います。

投資活動によるキャッシュフローに関して、2024年3月期がプラスになっています。
内訳は、以下の通りです。

投資有価証券の売却による収入が大きくプラスになっています。
一方、有形固定資産の取得による支出が大きくマイナスになっています。
しっかりと投資できていると思います。

決算短信の経営成績に関する説明でも、生産性向上のための大幅刷新や、グローバル事業体制強化のための拠点拡大を実施した旨、記載されています。

資産の状況

総資産と純資産は、以下の通りです。

総資産と純資産が増加しており、利益をしっかりと蓄積できていると思います。

資本構成は、以下の通りです。

自己資本比率が51.4%であり、営業利益に対する支払利息の比率と合わせて、健全な財務状況だと思います。

自己資本利益率(ROE)

自己資本利益率(ROE)は、以下の通りです。

2024年3月期に関して、投資有価証券売却益でかさ上げされています。
投資有価証券売却益を差し引いて、ROEを計算すると、以下の通りです。

自己資本親会社株主に帰属する当期純利益投資有価証券売却益売却益を差し引いた利益売却益を差し引いたROE
52,2296,2252,0724,1538.0%
金額の単位:百万円

投資有価証券売却益を差し引いても、一定のパフォーマンスを維持していると思います。

利益成長の持続性に関する判断

売上高、営業利益、営業活動によるキャッシュフローに照らして、本業でしっかりと稼げていると思います。
経営成績に関する説明と、投資活動によるキャッシュフローに照らして、成長のためにしっかりと投資できていると思います。

まとめ

長期的な成長性に期待して、バイ・アンド・ホールドを継続しようと思います。

酉島製作所に関して、下記の投稿にて、銘柄選択の実践例を紹介していますので、よろしければ参照して下さい。

銘柄選択の実践 酉島製作所
個別銘柄の選択に関して、私が投資対象としている酉島製作所で実践例を紹介します。

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