はじめに
私の保有銘柄である酉島製作所に関して、2024年3月期の決算短信に基づいて、利益成長の持続性をチェックします。
決算短信は、酉島製作所の下記サイトで参照できます。
売上高と営業利益
売上高と営業利益は、以下の通りです。
売上高と営業利益とも、着実に増えています。
営業利益に関して、利益率に換算すると、以下の通りです。
2024年3月期に関して、前年比でやや低下しているものの、一定の水準を維持していると思います。
セグメント別売上高
セグメント別売上高は、以下の通りです。
中東の売上高がやや減少しているものの、日本を含めて、それ以外の地域の売上高が増加しています。
グローバルな成長が期待できると判断しています。
親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、以下の通りです。
2024年3月期に関して、前年比で増加しました。
一方、2025年3月期に関して、前年比で減少する会社予想となっています。
決算説明資料によると、2025年3月期に関して、当期純利益の減少を見込む理由は、以下の通りです。
・ヘッジ目的の為替予約の実現損の拡大
・2024年3月期の有価証券売却益による反動減
決算短信によると、2024年3月期に関して、特別利益として、2,072百万円の投資有価証券売却益を計上しています。
売上総利益に対する減価償却費
売上総利益に対する減価償却費は、以下の通りです。
一定の範囲内に抑制できていると思います。
営業利益に対する支払利息
営業利益に対する支払利息は、以下の通りです。
低い水準に抑制できていると思います。
キャッシュフロー
キャッシュフローは、以下の通りです。
営業活動によるキャッシュフローに照らして、キャッシュをしっかりと稼げていると思います。
投資活動によるキャッシュフローに関して、2024年3月期がプラスになっています。
内訳は、以下の通りです。
投資有価証券の売却による収入が大きくプラスになっています。
一方、有形固定資産の取得による支出が大きくマイナスになっています。
しっかりと投資できていると思います。
決算短信の経営成績に関する説明でも、生産性向上のための大幅刷新や、グローバル事業体制強化のための拠点拡大を実施した旨、記載されています。
資産の状況
総資産と純資産は、以下の通りです。
総資産と純資産が増加しており、利益をしっかりと蓄積できていると思います。
資本構成は、以下の通りです。
自己資本比率が51.4%であり、営業利益に対する支払利息の比率と合わせて、健全な財務状況だと思います。
自己資本利益率(ROE)
自己資本利益率(ROE)は、以下の通りです。
2024年3月期に関して、投資有価証券売却益でかさ上げされています。
投資有価証券売却益を差し引いて、ROEを計算すると、以下の通りです。
自己資本 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 投資有価証券売却益 | 売却益を差し引いた利益 | 売却益を差し引いたROE |
---|---|---|---|---|
52,229 | 6,225 | 2,072 | 4,153 | 8.0% |
投資有価証券売却益を差し引いても、一定のパフォーマンスを維持していると思います。
利益成長の持続性に関する判断
売上高、営業利益、営業活動によるキャッシュフローに照らして、本業でしっかりと稼げていると思います。
経営成績に関する説明と、投資活動によるキャッシュフローに照らして、成長のためにしっかりと投資できていると思います。
まとめ
長期的な成長性に期待して、バイ・アンド・ホールドを継続しようと思います。
酉島製作所に関して、下記の投稿にて、銘柄選択の実践例を紹介していますので、よろしければ参照して下さい。
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