はじめに
私が、グローバルXの半導体関連-日本株式ETF(2644)を通じて、投資対象としているレーザーテックに関して、銘柄分析を実践します。
半導体関連-日本株式ETF(2644)におけるレーザーテックの構成比率
グローバルXの半導体関連-日本株式ETF(2644)に関する情報は、グローバルXの下記サイトで参照できます。
2024年8月の月次レポートによると、レーザーテックの構成比率は10.52%であり、組入2位です。
売上高の推移
売上高の推移は、以下の通りです。
連続で増えています。
営業利益率の推移
営業利益率の推移は、以下の通りです。
30%代後半の高い水準を維持しています。
売上総利益に対する研究開発費
研究開発費の推移は、以下の通りです。
売上総利益に対する研究開発費の比率は、以下の通りです。
研究開発費の金額は、連続で増えています。
一方、売上総利益に対する比率は、2022年6月期を境に低下しています。
研究開発費に関して、売上総利益の増加で確保できていると思います。
キャッシュフローの推移
キャッシュフローは、以下の通りです。
2022年6月期、営業活動によるキャッシュフローがマイナスになりました。
内訳は、以下の通りです。
棚卸資産の増減額(マイナスは増加)が大きくマイナスになっています。
棚卸資産の増加要因に関して、レーザーテックは、不正会計の疑惑を受けて、2024/06/06の適時開示情報「一部報道についての補足説明」で説明しています。
リードタイムが長期に及ぶため、受注高の増加に伴い、仕掛品が増加するとのことです。
適時開示情報は、東京証券取引所の東証上場会社情報サービスで参照できます。
自己資本比率とROE
資本構成は、以下の通りです。
自己資本比率は、55.8%です。
2024年6月期の支払利息は、以下の通りです。
支払利息 | 営業利益に対する支払利息 |
---|---|
10百万円 | 0.01% |
支払利息の状況とともに、貸借対照表から、有利子負債が極めて少ないと思われます。
自己資本比率および支払利息の状況から、健全な財務状況だと思います。
自己資本利益率(ROE)は、以下の通りです。
当期純利益 | 自己資本 | ROE |
---|---|---|
59,076百万円 | 151,315百万円 | 39.0% |
株価指標
現在の株価指標は、以下の通りです。
株価 | 1株当たり当期純利益(会社予想) | 予想PER | 1株当たり純資産 | 実績PBR |
---|---|---|---|---|
26,235円 | 820.52円 | 32.0倍 | 1677.5円 | 15.64倍 |
1株当たり当期純利益(会社予想)は、2024年6月期の決算短信を参照
1株当たり純資産はマネックス証券の銘柄スカウターを参照
自己資本とROEに基づく成長シミュレーション
現在の株価が適正な水準が判断する参考として、以下の想定で、自己資本とROEに基づく成長シミュレーションを行います。
想定する値 | |
---|---|
ROE | 39.0% |
配当性向 | 35% |
ROEから算出した利益に対して、配当性向から算出した配当金総額を差し引いた金額が自己資本として蓄積されていくシミュレーションです。
10年後、自己資本は、現在の9.60倍になる計算です。
シミュレーション結果に照らすと、実績PBR15.64倍の株価は、やや割高かもしれません。
※あくまでも、想定に基づくシミュレーションであり、必ずしも、将来を保証するものではありません。
まとめ
高いパフォーマンスを発揮していると思います。
また、有利子負債が極めて少なく、健全な財務状況だと思います。
ただし、株価は、現在のパフォーマンスに基づくシミュレーション結果と照らして、やや割高かもしれません。
私は、半導体関連-日本株式ETFを通じて、投資していく方針です。
財務諸表の参照と分析
この投稿に記載している業績・財務データは、有価証券報告書の財務諸表とその他記載事項を参照しています。
有価証券報告書は、金融庁のEDINETで参照できます。
また、レーザーテックの決算短信は、レーザーテックの下記サイトで参照できます。
下記の投稿にて、財務諸表の分析に活用している書籍を紹介していますので、よろしければ参照して下さい。
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