はじめに
個別銘柄の選択に関して、私が投資対象としている日本特殊陶業で実践例を紹介します。
有望そうな企業を選択する
日本特殊陶業に関して、私の見方は以下の通りです。
・セラミックで独自の強みを持っている
・セラミックを軸に、内燃機関のプラグをメインしつつ、幅広い分野に製品を提供している
次に、数値上の裏付けを行います。
効率的に、かつ、少ない借金で稼いでいるか
直近の決算短信または有価証券報告書により、資本の内訳を確認します。
当期利益 | 自己資本 | ROE |
---|---|---|
66,293 | 563,675 | 11.8% |
親会社の所有者に帰属する当期利益を入力
ROE、自己資本比率とも高い水準であると思います。
次に、各年度の有価証券報告書より、分析対象の数値をExcelに入力し、業績の推移を確認します。
また、計算式により各指標を求めます。
なお、有価証券報告書は、金融庁のEDINETで参照できます。
売上高が増えているか
2017年度に大きく増えた後、着実に増えています。
2021年度に大きく増えています。
売上総利益率と営業利益率が安定または改善しているか
売上高に対する売上総利益の比率を計算して、売上総利益率を求めます。
売上高に対する営業利益の比率を計算して、営業利益率を求めます。
売上総利益率は、30%以上を維持しており、高い水準で安定していると思います。
営業利益率は、ある程度の変動幅があるものの、改善傾向が認められます。
売上総利益率に対する研究開発費の比率が適切な水準か
売上総利益に対する研究開発費の比率を求めます。
2021年度に大きく増えているものの、2022年度を見ると、一定の範囲内に抑制できていると思います。
営業利益に対する支払利息の比率が低い水準か
営業利益に対する支払利息の比率を求めます。
極めて低い水準にあります。
キャッシュフローが良好か
営業CF(営業活動によるキャッシュフロー)、投資CF(投資活動によるキャッシュフロー)、財務CF(財務活動によるキャッシュフロー)を入力します。
営業CFから投資CFを差し引いて、フリーCF(フリーキャッシュフロー)を求めます。
営業CFより、本業でしっかりと稼いでいると認められます。
また、フリーCFに改善傾向が認められます。
数値を分析した結果
分析結果をまとめると、以下の通りです。
・効率的に、かつ、少ない借金で稼いでいる
・売上高が増えている
・売上総利益率が高い水準で安定している
・営業利益率が改善している
・営業利益に対する支払利息が極めて低い水準にある
・キャッシュフローが良好だと思われる
上記の理由により、私は、日本特殊陶業を投資対象として有望だと判断します。
※あくまでも私の判断であり、必ずしも正しいとは限りません。
財務諸表の分析で活用している書籍
財務諸表を読むにあたり、下記の投稿にて、私が活用している書籍を紹介していますので、よろしければ参照して下さい。
個別銘柄リスクへの対応
個別銘柄リスクへの対応として、以下の手法を採用しています。
・ポートフォリオの10%以内に抑制
・単元未満株取引で少額投資
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