はじめに
株式インデックス投資に関して、一括投資/積立投資の手法を考察します。
以下のインデックス・ファンドを想定し、資産推移をシミュレーションします。
商品 | インデックス・ファンド |
---|---|
ファンドの運用コスト | 年率0.1% |
投資対象の年平均成長率 | 5% |
長期的な成長性に賭けるならば、一括投資が有利
まず、現在の元本を1として、毎年+1新規資金を積立投資する運用を想定します。
運用コスト差引後の資産は、以下の計算式で求めます。
(前年の資産-前年の資産×運用コスト)+(前年の資産-前年の資産×運用コスト)×年平均成長率+新規資金1
次に、開始時点で元本11を一括投資し、ホールドする運用を想定します。
元本累計が同じでも、10年後の資産は、積立投資が14.1、一括投資が17.7になる計算です。
長期的な成長性に賭けるならば、一括投資が有利だと思います。
まとまった資金を株式投資に回せるか
そもそも、まとまった資金を用意できるかの問題があります。
また、投資対象が幅広く分散されたインデックス・ファンドであっても、マーケット全体のリスクを負うことになります。
株式のリスクを踏まえ、預貯金として残す分、株式よりも安全性の高い投資に回す分を確保した上で、株式投資に回す資金を抽出する必要があると思います。
まとまった資金で一括投資後、積立投資を継続
開始時点で元本5.5を一括投資後、毎年+0.55新規資金を積立投資する運用を想定します。
まとめ
各手法のシミュレーション結果を並べると、以下の通りです。
開始時点で全元本を一括投資する手法が最も優れた成果になります。
一方、元本の半分を一括投資後、残りを積立投資する手法が次善の成果になっています。
低コスト、かつ、幅広く分散されたインデックス・ファンドであれば、開始時点で、リスク許容度の範囲内で、まとまった資金を一括投資後、積立投資を継続する手法が次善だと思います。
コメント