はじめに
私の保有銘柄であるINPEXに関して、2023年12月期の決算短信に基づいて、利益成長の持続性をチェックします。
決算短信は、INPEXの下記サイトで参照できます。
売上高と利益
売上高と利益は、以下の通りです。
売上高と利益とも、前年比で減少しています。
2024年12月期も、減少する予想です。
営業利益に関して、利益率に換算すると、以下の通りです。
2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期(会社予想) | |
---|---|---|---|
営業利益率 | 54% | 52% | 52% |
50%以上の高い水準を維持しています。
売上総利益に対する減価償却費
売上総利益に対する減価償却費は、以下の通りです。
2022年12月期 | 2023年12月期 | |
---|---|---|
売上総利益 | 1,381,245百万円 | 1,271,768百万円 |
減価償却費 | 292,560百万円 | 252,285百万円 |
売上総利益に対する比率 | 21% | 20% |
一定の範囲内に抑制できていると思います。
営業利益に対する支払利息
2022年12月期 | 2023年12月期 | |
---|---|---|
営業利益 | 1,246,408百万円 | 1,121,844百万円 |
支払利息 | 32,378百万円 | 55,982百万円 |
営業利益に対する比率 | 3% | 5% |
前年比で少し増加しているものの、低い水準に抑制できていると思います。
キャッシュフロー
キャッシュフローは、以下の通りです。
営業CFが増加しています。
キャッシュをしっかりと稼げていると思います。
資産の状況
総資産と純資産は、以下の通りです。
純資産が増加しており、それに伴い総資産も増加しています。
利益をしっかりと蓄積できていると思います。
資本構成は、以下の通りです。
自己資本比率が63.5%であり、営業利益に対する支払利息の比率と合わせて、健全な財務状況だと思います。
自己資本とROEに基づく成長シミュレーション
ROEは、以下の通りです。
自己資本 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | ROE |
---|---|---|
4,139,353百万円 | 371,531百万円 | 9.0% |
下記サイトの株主還元に関する記載では、総還元性向40%を目途とするとのことです。
以下の想定で、自己資本とROEに基づく成長シミュレーションを行います。
想定する値 | |
---|---|
ROE | 9.0% |
総還元性向 | 40% |
ROEから算出した利益に対して、総還元性向から算出した還元総額を差し引いた金額が自己資本として蓄積されていくシミュレーションです。
10年後、自己資本は、現在の1.69倍になる計算です。
還元総額のシミュレーション結果は、以下の通りです。
10年後、現在の自己資本に対して、累計で0.52倍の還元総額が生じる計算です。
※あくまでも、想定に基づくシミュレーション結果であり、必ずしも、将来を保証するものではありません。
利益成長の持続性に関する判断
目先では、売上高と利益が減少しています。
一方、利益を稼ぐ力は健在であり、実際に自己資本として蓄積できています。
長期的な成長性が期待できると判断しています。
まとめ
利益成長の持続性に期待して、バイ・アンド・ホールドを継続しようと思います。
INPEXに関して、下記の投稿にて、銘柄選択の実践例を紹介していますので、よろしければ参照して下さい。
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